開店躁だん

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U様

アルカフェの佐々木典子です。このたびはメッセージ有難うございます。

弊店やペンギンフィッシュのhpご覧いただき光栄に存じます。残念ながらペンギンフィッシュは分裂・解散の憂き目となりましたが、テーマ曲は各方面にご好評を頂いていただけに、快作の形でも復活できないものかなどと、主人と話していた折りしもでございます。

その後始めた新アカペラ・グループ、アイランズも1年を経過し、ようやくさらなるステップが見え始めた今日この頃です。

さて、アカペラに興味をお持ちであるものの、なかなかに機会や場に恵まれないとの悩み、お察しいたします。私もアカペラ歴10年とはいえ、転びまろびつ何とかやっている状況ですので、有意義なアドバイスを差し上げることができるかどうか分かりませんが、これもせっかくの与えられた機会ですので、自分の経験を振り返りつつ、考えてみたいと思います。

私がアカペラを始めた10年前は、ハモネプといった10代アカペラをフューチャーした特番もなかったものですから、ひと口に“アカペラ”といっても「それって教会で歌う音楽でしょ」などと無伴奏と一括りにされていた時代でした。そんな時代ですから、マニア同士による情報交換の場として、アカペラ掲示板や海外楽譜輸入サイトなど、密かに賑わっている、一部の同好が肩寄せ合っていたような状況ですね。

私は小学生でピアノ、大学生で合唱と、音楽周辺にはいたものの、ふと合唱に行き詰まりを感じ、さらなる天地をと思い、密かに熱いアカペラ掲示板でのメンバー募集にえいやっと応募したのがそもそもの始まりです。27歳を迎える晩秋の頃でした。そんな年齢だからこそできたと思われるかもしれませんが、応募したのは、40歳の方が立ち上げ計画しているバンドでした。年齢、というよりは、学生と社会人と、おおまかに2枠の印象でしたね。

一度応募してからは、これなら自分も募集できそうだなと(この辺のノリは非常に軽いのでした)今度は自分でバンド立ち上げを計ってみたり他の募集にアクセスしたり、いろいろ動いてみました。

その後、自分で作ったバンドも入ったバンドもそれなりに軌道に乗ったのは、たまたま運が良かっただけなのかもしれません。計画時点で頓挫することや、入っては抜けての繰り返しや、「なんで音楽やりたくてやってるのに、音楽以外のことで苦労しなきゃなんないの〜?」といった悩みばかりの時もありました。

それでも多少なりとも経験を(音楽でも音楽周辺でも)積んでいくことで、成果を肌で感じることができるようになりました。その後ハモネプで一気にアカペラ・ブーム到来とたまたまタイミングと運が良かったのかもしれませんが、いろんなひとといろんな思いを共有することできたのが、つまるところは一番の財産ではないかと思います。

アカペラ(コーラス)というものはひと(声)とひとが重なり合って作るものなので、ひとりだけではできない、ことに醍醐味があるのではないでしょうか。

今のアイランズというアカペラ・グループでも、合唱から音楽専門、はたまたアカペラ(ポップス)未経験とそれぞれの音楽経験はバラバラです。
自分のやり方を通すだけでは、形にならないのが、コーラスです。もちろん土台となる基礎能力そして、個人個人の意識や研鑽は必要でしょうが、それでも、現場での問題は、現場で解決していくしか、道はありません。

声だけで奏でる楽器と、よくアカペラのことを紹介するときに評しますが、まさに、ひとの集合体なのだと思います。特に3年前から、こんな店をやっているので、その思いが多重的に強くなっているのかもしれませんが。

そろそろ話をまとめないと、ですね。

ですので、私の経験から何か言えることがあるとしましたら、ひとの現場にまず足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

ポップス・コーラスと言えば、主人からは、女声なら「東京トパーズ」、男声なら「東京バーバーズ」などという意見もありました。ただ、日本でポップスを専業にしているコーラス集団が如何せん少ないのも事実です。

わたしが今密かに注意を払っているのは日本有数のアカペラ・トップ・グループである「トライトーン」主催の「歌う会」です。彼らのホームページから入会(入会自体は無料です。参加費は会ごとに当日支払のようです)すれば、定期的に行っているワークショップの案内がメールで送られます。

トライトーンのファンは割と上の世代が多く、サーカス、タイム・ファイブ世代とも言えるかもしれませんね。(最近のライブは特にファン世代高齢化?の傾向が汗)こういう集まりでは、同じような嗜好の方も見つけやすいと思います。合唱の知人も一度参加したときは、グループごとに1人1パートで歌える機会も設けられたそうです。合唱では味わえない楽しさがあったとか。

ひととの交わりの中で、これからも常に変わり続けていたい

この思いは仕事、音楽、人生における、わたしの裏テーマなのかもしれません。1人変われば音も変わりますし、アレンジもその中でどんどん(妄想が)広がっていくのを感じます。

コーラスの醍醐味は、ひとの声だけで作られる多重世界だと思います。今からでもその楽しみが訪れますことを、心よりお祈り申し上げます。

以上まとまりのない文章にて恐縮ですが、ご参考になれば幸いに存じます。


ps
蛇足ですが、11月28日(土)、12月23日(水祝)には拙バンド、アイランズのライブが拙アルカフェにて行われる予定です。もしご興味頂けましたら、足をお運びくださいませ。以上宣伝失礼いたします。

アルカフェ&アイランズ
だん@佐々木典子