リクエストは本人から以前あったものの、今回なぜこの曲を選んだか記しておきます。ブルーハーツは、なんていふかもっと若者のイメージのグループで、おそらくオリジナルもそうなんだと思ってますが、この曲の歌詞を読んでみたら、もうちょっと上の世代へのメッセージとしても受け取れるなあと思ったのでした。斜陽？（笑）。まあ体力ピークの２０代を考えると、人生のゆるやかな下り坂には違いありませんが。下り坂の途中でいろんな角度から差し込んでくる夕陽のイメエジがなんとなく４３にぴたりな気がしたのです。
黄昏時、出勤途中に通り抜けていく林の中では、もう日が落ちたと思えば突然、木々の間からさっと光が差し込んでくることがあります。あら〜、まだ日が残ってたのね。こんなところに。見る角度が変わることで残照に出会い驚いた風景が、アレンジの合間に浮かんでいました。人生もいろんな角度から差し込んでくる夕焼けの光はきっときれいなはずなんです。そうなんです。太陽にほえろみたいな、真っ赤な夕日ではなくて、「はっきりさせなくてもいい、あやふやなままでいい」そんな夕暮れなんです。
